ジュリー・ガーウッド 「太陽に魅せられた花嫁」villagebooks 

忙しさに感けてスッカリ停滞気味ですが、しっかり本は読んでおります。さてこの作品も、月曜日に購入して次の日仕事にも係らず夜中まで読み続けてしまいましたが、感想をUPするのに時間が掛かってしまいました。本作品は1989年に発売されたとっても古い作品なのですが、未だに人気が衰えることもなく増版を重ねている作品です。翻訳者のあとがきにヒストリカル・ロマンスの古典とも言える作品とありましたが、前評判が良すぎると荒を探したくなってしまうヒネクレ者の私・・・。
ジュリー・ガーウッドのHPはこちら→http://www.juliegarwood.com/

「太陽に魅せられた天使」
The Bride
The Bride

1102年、イングランド。
バロン・ジェイミソン男爵の末娘ジェイミーは、バロンの2番目の妻の連れ子だったが、生まれた時から実子のように可愛がり、実子の3人の娘と同じように分け隔てなく育てられた。亡き母の後を引き継いで女主人として家事を取り仕切っていたジェイミーは、バロンにとって自慢の娘でもあり良き相談相手でもあったため、ジェイミーだけは手元に残したいと考えていた。ある日、税金を滞納した事実をイングランド王の知るところとなり、4人姉妹の1人をスコットランド領主と結婚させるように命ぜられてしまう。ジェイミーを手放したくなかったバロンは、花嫁候補として末娘を除いていたが、身を粉にして懸命に働くジェイミーを哀れに思っていた調馬頭のビーグはスコットランド領主のアレック・キンケイドを見て彼こそジェイミーを幸せにしてくれる人物だと確信する。ビーグの企みによって、アレックと結婚することになったジェイミーは、傲慢で妻を所有物だと思っている彼に対して反感を覚える。しかも彼には前妻を殺したという噂もあり、野蛮で危険な人物だと思っていた。しかしスコットランドへの旅を続けるうちに、彼が誠実で女性に手を上げる男性ではないと確信し、次第に惹かれ始める。ジェイミーの圧倒的な美しさに目を奪われ激しい欲望を感じていたアレックは、恐怖を押し隠し立ち向かってくる彼女に苛立ちを感じながらも自分を信頼して欲しいと思うようになる。イングランド人を憎むスコットランド人のなかに、たった1人で入っていかなければならなかったジェイミーは、不安を覚えながらも徐々に生活に慣れ始めて行くが、ジェイミーの命を狙う魔の手が偲び寄っていた。

領主であるが故に人に命令することが当然となっているヒーローは、剣や馬と同じように妻を所有物と見なしていたので、いちいち反抗して口答えするヒロインにイライラしながらも、果敢に立ち向かって来る姿に魅力を感じるようになります。女性を気遣うということを知らなかったヒーローがヒロインの出現によって価値観や人生観が大きく変わって行く様がとっても良かったです。決して癇癪を起こさないというヒロインとの約束を破ってしまったヒーローが、城を出て行ってしまったヒロインを追いかけ、仲直りするシーンがとっても良かった。ヒーローの野獣っぷりも、ある意味素敵でした(笑)出会った瞬間からヒロインが欲しくて欲しくてしょうがないヒーローは、領地に付く前にヒロインを自分のものにしてしまうのですが、ヒロインがさほど抵抗もせずに身を任せてしまったのには正直ビックリしました。でも、駆け引きなしの2人のロマンスに爽やかなものを感じて、最後まで気持ち良く読めました。男性の目を釘付けにするほど絶世の美女であるヒロインは、優しくて医術の腕も持っていて全くスレていないパーフェクトな女性なのですが、嫌味を感じることもなく、方向音痴ネタで笑わせてくれたりと前向きで潔いところがとっても魅力的でしたね。男性に頼らず1人でも生きていける術を持つヒロインって大好きなんですよね。父親や姉に頼られながら弱音も吐かずに生きて来たヒロインがヒーローの大きな体と愛情に包まれて安堵している姿にホロリとさせられました。口調は素っ気ないのですが、一言一言に愛を感じましたね。脇役たちも個性的で輝いていましたね。とくにお気に入りなのはマードック神父です。彼の包み込むような優しさに心が温かくなりました。ヒロインの姉のエピソードは入らないのでは?とも思ったのですが、2つのカップルを対比する為に必要だったのかな・・・。サスペンスの方は多少物足りなさを感じましたが、それを補うほど登場人物が魅力的だったので良しとしよう・・・と思いました(笑)読了後、1週間経ちましたが何度も何度も読み返しております(笑)とっても面白かったです。

Comments

ねえ、よかったでしょ!!。

初期の作品にしては、秀逸ですよね。もちろんストーリーが2人の関係をメインにしているせいか、アイルランドの政治的な背景や、領主(チーフタン)などの制度がどのようなものなのか、書き込みが詳しくないところなど、多々、不満はありますが・・・。何度も読み直す、魅力のある、麻薬のような作品でしたね。
次の私の希望は、ノアの話が早く翻訳されることを願うばかりです。

間違えました。アイルランドではなく、スコットランドでしたね。すみません・・・・・。

面白かったです。
少しいろんなエピソードを詰め込みすぎで、家族の問題とかはっきり解決しなかった点がちょっと残念。
意固地になりすぎず、ヒロイン好感が持てました。
ラスト、なんで最後に出てきて・・・と?ですが、全体的に良かったと思います。

  • [2007/07/30 14:24]
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  • れもんねこ
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yoneさん、今晩は!
はい、大変面白かったです。突込みどころは色々あるものの、2人のロマンスが面白くて、ずっと読んでいたかったですね。これからもいっぱいケンカして、あつーい仲直りをして愛を育んでいくのだろうな・・・と未来を思い描いてはムフフッとしております(笑)

れもんねこさん、今晩は!
私は犯人の処遇が気になって仕方が無いですよ。姉の旦那の愛人問題は?等々、気になるところは多々あるのですが・・・。でも、面白かったから良しとします(笑)
最後のオチ?は、何なんでしょうね・・・。登場人物の欄に名前があったので最後まで気になっていたのですが、あそこで出てくるとは思いませんでした。でも、ヒロインの努力が認められたシーンでもあったので、ちょっと感動的でした。

こんばんわ。ちなみに、最後の落ちは
ああ時代の忠誠と仁義が第一と考えている人々の一つの信義の表し方なのだと思いますよ。言にアレックがいっているではありませんか「おまえは不可能なことをやってのけた、敵対していたクラン同士を和解させたんだ」と・・・・。まあ、それはさておき、グレン・ミードの「地獄の使徒」おもしろかったですよ・・・、ヒロインがどんどん八方ふさがりに追い詰められてゆくのに、ハラハラどきどき。男性作家なのにそれなりのロマンスも平行して進行してゆくし、今までの作品はテロリストものが多く、どっちかというと女性はお呼びでない感じでしたが新境地を開いたのでしょうか、ちょっとアレックス・カーヴァーのような雰囲気です。

yoneさん、今晩は!
グレン・ミードの作品は、全く眼中に無かったのですが、あらすじを読んだら面白そうでした。早速、購入したいと思います!昨日まで3日間かけてマーゴット・ダルトンの「見つめる瞳」を読んでいました。かなりスローペースなので、新刊が溜まって行く一方です(汗)

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